『リアルファンタジア──2012年以降の世界』発売記念インタビュー
山川健一が2012年について語る
アメーバブックス新社から10月25日に刊行される『リアルファンタジア──2012年以降の世界』は、ヘミシンク体験のレポートだ。だがそれだけではない。2012年以降の世界における新しい世界観の本でもある。ヘミシンクはドラッグやロックと同じように一種のきっかけで、大切なのはその向こう側にある豊かな世界だ。そこにアクセスすることができれば、ぼくらは温かな価値を見出すことができる──とこの作家は言うのだが。果たして?

■妖精セリや賢者ミネルバにほんとに日常的に逢ってるわけですか?
──まず、山川さんが2012年とかについて書くのか、という違和感があったんですが。
山川 そう? ぼくはじつはキース・リチャーズなみの野生児だから、動物的な勘みたいなものだけは発達してるんだよね。それで、いまものすごい勢いで時代が変わろうとしてるんだなってことだけはわかる。
じつは、最初から2012年に人類が滅びるとか、いわゆるアセンションについて書こうと思ってたわけじゃないんだよね。最初は「死」というものについてちゃんと書きたいと思ってて……それはもう何年も前の話なんだけど。なかなかうまくいかなくて。で、その前に『「空海」の向こう側へ 現世を生き抜くための密教のすすめ』を書いたわけです。あれも意外でしたか?
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──いや、そんなことはないですよ。ロックとかドラッグとかの世界を通り抜けてきたカウンターカルチャーの先輩である山川さんが密教に辿り着いたのは、必然的だったかな、と。
山川 去年の今頃は、高野山大学に入学して空海について学ぼうかなと本気で考えてました。高野山へ行ったときに、願書ももらってたからね。でも、ヘミシンクのほうが自分らしいなと思って。その頃からガイドに逢えるようになって、方向をはっきりとヘミシンクのほうに絞ったんです。空海がアクセスしてた、たとえば菩薩という存在とヘミシンクでアクセスする世界は、もしかしたら同じ存在なんじゃないかとぼくは思ってるんだよね。
──妖精セリとか、賢者ミネルバでしたっけ? あのフクロウですね。ああいう、いわゆるガイド達と、ほんとに日常的に逢ってるわけですか? それともあれは小説的なフィクションなわけですか?
山川 フィクションじゃないよ。ほんとに逢ってます。でも、本文でも書いたけど、セリもミネルバも非物質的な存在であって、意識をそちらにフェーズするというか、ラジオをチューニングするようにしないと逢えないよ。でもちゃんとチューニングすれば、もうヘミシンクのCDを聴かないでもちゃんと逢えます。そしてメッセージをもらえる。
──そのヘミシンクなんですけど、高校時代の友達の坂本政道さんに教えてもらったんですよね?
山川 うん、そうだよ。
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──ほんとに効くんですか?
山川 あのね、ドラッグじゃないんだから効くとか効かないとか……効きますよ(笑)。
──ピンク・フロイドとミックスしたんですか?
山川 そうそう。あとノエル・ポインターとかディープ・フォレストとか。でもやっぱりピンク・フロイドがいちばんいいみたいだ。
── キーボードのリック・ライト(Richard William Wright, 1944年7月28日 - 2008年9月15日)が亡くなりましたね。65歳でしたか。
山川 そのニュースを聴いたとき、ちょうど『リアルファンタジア』の仕上げだったんだよ。「エコーズ」の彼のヴォーカルを聴いてたら、涙が出てきたよ。もうピンク・フロイド新しいアルバムがリリースされることはないわけで、ぼくにとって彼らの音楽は神の音楽と等しいものになったよ。
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── ヘミシンク音だけじゃなくて、フロイドとミックしたのでも飛べる──というか、ハイになる──いや、えーと、ようするに……。
山川 いいよ別に、「ハイになる」で。 個人差があるけどね。それはマリワナと同じでさ。ヘミシンクはガイドに逢うまではなかなかたいへんだろうと思うけど、多くの体験者が「体外離脱した」とか「フォーカス12で自己が拡大した」って言ってるから。 ぼくはまだフォーカス21までしか行ってないけどさ。
ぼくの場合は、最初に1人でCD聴いたときに、体がブランコみたいに前後に揺れて「マジかよ!」と思った。そのまま体外離脱しそうな勢いだったから。ぼくも最初は、正直に言えば「チープなマリワナみたいなものだろう」って思ってたんだよね。坂本政道はそういうのは経験してないんで、ヘミシンク程度のトリップ感でも驚いたんじゃないか──みたいに思ってた。でもそのとき、「俺はとうとうもの凄いものに出会ったんだ!」と思ったんだよね。
── 体外離脱ってことで言うと、山川さんはまず高校生の頃に経験されていて。
山川 あれが、神秘体験に関してはぼくの出発点だね。
── 山川さんには『ヒーリング・ハイ──オーラ体験と精神世界』(早川書房)や『オーラが見える毎日―ソウルメイトの果てしない旅』(大和出版)がありますけど、今でもオーラは見えますか?
山川 見えますよ。ときどき、友達のオーラを見てあげてる。それに、この頃はオーラが見える人って増えてるよね。「あ、私も見えます」ってけっこう言われるもんね。お互いにお互いのオーラを見て「あ、同じような紫だね」「そうですね」みたいな会話したりとか。そう言えば、あの2冊は来年、幻冬舎で文庫になりますよ。
── これはネタバレになりそうですが。
山川 いいですよ、べつに。推理小説じゃないんだから。
── この本の最後に、バイロケーションじゃなくて、真性の体外離脱をしますよね?
山川 あれは、感動的だった。あとオーロラ体験ね。あの2つは、これまでの人生で最高のトリップだったな。ぼくにとってリアルファンタジアの世界は、ほんと、感動的な世界なんだよ。でもね、やっとわかったんだけど、体外離脱してたとえば東京タワーを見下ろしたとするでしょう。その東京タワーは実物の東京タワーじゃなくて、非物質世界の東京タワーであることのほうが確率は高いと思うんですよ。精神とか魂というものは非物質なんで、非物質世界へ行くことのほうが多いんだろうね。
だからバイロケーションと明晰夢と真性の体外離脱は、結局は同じものかもしれないと今は思います。
── なるほど! 明晰夢なら、ぼくもけっこう経験してますから。
山川 そういうきっかけ、それからユングの言うシンクロニシティ(必然性のある偶然)を見逃さないことが大事だと思います。
■宇宙に思いを馳せるのは自分の人生の意味について考えること
── 怒らないで聞いてくださいね。
山川 あ、そういう言い方ってズルくない?
── まあ、まあ。山川さんって文科系ですよね。
山川 ああ、その話か。
── その昔、魚屋でバイトしてたときにお釣りの計算をまちがってよく怒られてたってエッセイに書いてましたよね。
山川 そんなこと書いたかなあ。よく覚えてないけど、高校時代に理数系が全滅だったのは事実です(笑)。
── その山川健一がアインシュタインと量子力学とヤマケン流宇宙論ですからね。驚きました。
山川 相対性理論については、『ヒーリング・ハイ』でも書いたんだよね。あれはオーラについての本で、相対性理論は光の理論だからさ。ほとんどの女の子の読者がそこだけ飛ばして読んだらしいけど。
── ぼくは一応理科系なんですが。
山川 だから?
── 怒らないでくださいって言ったじゃないですか(笑)。一応お伝えしておきますが、専門は応用物理でした。最初は「ロックな作家に物理の話なんか書いてほしくないなー」と思ったんですが、なかなかよく書けててびっくりしました。物理をやってる人間でも、量子力学のこの手の話はよくわかってない場合がほとんどですから。
山川 ありがとう、と言うべきなのかな。ちなみに、君のその感想は坂本政道の感想とほとんど同じだな。
── でもなぜ、一個の電子が「あらゆる経路」を「同時に」辿る、みたいな話に興味を持ったんですか?
山川 必要だったから。
── えっ?
山川 中学とか高校の頃さ、ミック・ジャガーがなんて歌ってるのか知りたくて、必死で英語の辞書を引いたものなんだよね。べつに英語の勉強がしたかったわけじゃなくて、ミックが歌うその歌詞を知ることが、とても大切なことだった。たとえば「 I Can't Get No Satisfaction」ってさ、二重否定だから「俺は満足してる」って意味なのかな、でもとてもそうは聞こえないよな、とかさ。自分にとっては大事な問題だったわけですよ。そうか、NOは強調のNOなのかとかね。それで英語が身に付いたようなものでした。だから最初にミックに逢ったとき「あなたはぼくの英語の先生です」って言ったら笑われたけど。
── オーラが見えるようになってアインシュタインへ行き、ヘミシンクで宇宙へ行ったから量子力学や宇宙論を調べた、ということですか。
山川 ぼくら自身の根本でもある物質のほんとうの姿を知らないまま死んでいくのはあまりに残念だからね。量子の世界のことを考えるのは、ぼくら自身について考えることだし、宇宙に思いを馳せるのは、自分の人生の意味について考えるってことだよ。そうは思わない?
── 出ましたね! よっ、ヤマケン節! そのヤマケン流宇宙論こそが、リアルファンタジアってわけですね。えーと、なんだっけ。うまいこと書いてましたけど。
山川 あまりにも現実的な夢想、夢想のような現実──。
── そう、それですよ。その言葉、好きなんですよね。量子力学の非局所性の原理とか、そういうものにたいする作家としての感想なわけですよね? 量子の世界を表現した言葉で、ぼくはいちばん好きですけどね。
山川 量子力学が明らかにした物質の世界は驚異的なものだったわけだよね。なにしろ、他にも宇宙があるかもしれないんだからさ。その別の宇宙をどうとらえるか。単に別の世界と考えるのか異次元だとするのか、あるいは死後の世界と考えるのかは、イメージの力だと思うんだ。これは賢者ミネルバに教わったことだけど。文学の力と言うかさ。ぼくらにとっていちばん大切なのは、そのイメージなんだ。それこそがぼくらのこれからと世界というものの全体に決定的な影響をおよぼすんだよ。
── ぼくらの意識が物質世界に影響を与えるかもしれないわけですからね。
山川 誰も見ていないなら、そこに月なんて存在しない、と。
── そういうことですね。バイノーラル・ビートやヘミシンクからゼロ・ポイント・フィールドやホログラフィック・ユニヴァースに至る過程は、ほんとうにスリリングでした。妖精セリはとても魅力的ですし。
山川 ほんとだね。あの子は魅力的だよ。
── 赤に白の水玉が入ったワンピースってのがいいですよ。それにしてもセリがじつは──ああ、ここはやっぱり言わないほうがいいでしょうね。これから読む方々の喜びを奪ってはいけないので。
山川 そうだね。
── ナターシャ・ベディングフィールドの"Pocket Full Of Sunshine"が出てきますよね。ポケットの中には太陽がいっぱい、ってやつですけど。山川さんって、最近の曲も聴くのかって思って。
山川 そりゃそうだよ。この本の担当のKさんも好きみたいだし、『イージー・ゴーイング』の担当のSさんも好きみたいだよ。アメーバブックス新社の社歌にしようかな。
── 「ポケットの中には太陽がいっぱい、量子の海には愛がいっぱい」ってところ、何度読んでも笑っちゃうんですよ。
■『リアルファンタジア』は21世紀版の『水晶の夜』だ
── それで、2012年問題ですが。あれはやっぱり、マヤ暦からくるわけでしょう?
山川 一年が365日というのもマヤの暦で使われていたものだよね。そのマヤの暦が2012年12月22日で終わっていることが、 人類滅亡説の根拠になっているわけです。
── ほんとにそうなると思いますか?
山川 フォトンベルト説とかを信じてるわけじゃないけどさ。ぼくらは時間を、過去から現在、そして未来へ流れていくものだと認識しているでしょう。でもマヤ族の時間に対する考え方はそうじゃないんだよ。彼らによれば時間とは円環をなしており、周期的に巡っていくものなんだ。未来は過去につながっていて、だから過去に起こったことは同じ周期で未来にも起こる。2012年12月22日にマヤ暦が終わっているのは、大きな周期がそこで終わるからなんだ。
そのとき太陽活動の激化によって多くの人間が死に、だが生き残った人間は新しいステージに進化する。こうした考え方をアセンション(次元上昇)と呼ぶわけです。
── 坂本政道さんは、2012年に生命エネルギーが銀河系のコアから地球生命系へ流れ込んでくる。それはもう始まっていて、2012年にその量がピークになると言ってますよね。そのせいで天変地異が起こる、と。しかしこの生命エネルギーを活用することで、人間意識の進化が起こる。山川さんの考えは、率直なところどうですか?
山川 そのことを説明するために、鳥の誕生のことを紹介したんだけどね。遺伝子は、ある種の危機やストレスを感知したときに、一定の方向を目指した複雑でトータルな再編成を瞬時のうちにやってのけるんだ、という説があるんだよ。
こうして、空を飛ぶことができる鳥が誕生したわけです。
鳥ってものは、羽毛の進化だけでもたらされるものではないわけだね。筋肉組織や骨格における根本的な変化や、飛行を維持する動力源を生み出す高速の代謝も必要なわけです。しかしさ、そういう新しい形質は、単独では進化的優位性をもたらしそうにないわけだよ。むしろその逆で、そういう形質がひとつだけ生じた生命体は、元の標準形よりも適合性が低下する傾向がある。つまり、すぐに淘汰されちゃう。だからさ、「一定の方向を目指した複雑でトータルな再編成を瞬時のうちにやってのける」と考えるしかないわけだ。
まるでオーケストラの指揮者がいるみたいじゃない?
── 神のような。
山川 そう。でも神というとそこで話が終わってしまうからさ。ぼくはそれをプロデュースしたのは、宇宙全体の包括的なシステムやネットワークではないかと思っているんだけどね。
その「宇宙全体の包括的なシステム」のことを、テレンス・マッケナは「神々の糧」であると表現し、坂本政道は「スーパーラブ」だと言っているんじゃないだろうか。今のぼくらの世界は、気候変動や経済状況の著しい悪化によって、多くの人間の遺伝子が「ある種の危機やストレス」を感じているはずでしょう。鳥が誕生した時と同じようなことが、今の人類に起こっても少しも不思議ではないよ。それをアセンションと呼ぶかどうかは、人それぞれでいいんじゃないかな。
── そして人生の目的は「純粋になる」ことである、と。
山川 ジム・キャロルの言葉ね。
── あれはもう、山川健一の言葉でしょう。
山川 いやいや。
── 久しぶりのピュアな言葉ですね。
山川 そうかな?
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── 気が早い話ですけど、『リアルファンタジア2』はないんですか?
山川 いや、来年中には書こうと思ってるよ。今度はフォーカス27か35までを射程に入れてね。
── あの、また怒らないでくださいね。
山川 だから最初にそう言うのはズルイって。
── 『リアルファンタジア』は、ヘミシンクやってる人とか2012年に興味がある人も読むと思うんですよね。つまり、小説家の山川さんの読者以外の方って意味ですけど。それは素晴らしいことだと思いますが、ぼくのような読者にとってはね、『リアルファンタジア』は21世紀版の『水晶の夜』ですよ。
山川 なるほど。それってホメ言葉?
── そりゃそうでしょう。『水晶の夜』も神秘や宇宙に切り込んでましたからからね。つまり『リアルファンタジア』はノンフィクションですけど、長編小説としても非常にインパクトのあるものだったという意味です。で、『リアルファンタジア2』はいっそのこと小説にしてくれませんか。
山川 あのさ、小説バージョンの『リアルファンタジア』って、もう構想があるんだよね。と言うか、空海の本の前から考えていて、ストーリィも決まってるんだ。
── 妖精セリがヒロイン?
山川 君はセリが好きだねえ! 残念ながら、小説版はセリとはぜんぜん関係ないんだよ。
── なーんだ。
山川 もっとロックライクなファンタジーなんだよ。でもそれは、『リアルファンタジア2』の後かな。でもその長編小説はいつかは書きますよ。いや、もう来年には書く。
── アメーバブックス新社でですか?
山川 誰かが担当してくれればね。これはさ、一般の人にはなかなか理解してもらえないんだけど、どんな作家も誰か息の合う編集者が手を挙げてくれないと、どんな本も書けないんだよね。
── プロデューサーとバンドみたいなものですかね。
山川 ギターとヴォーカルって言うかね。そう言えば、ストーンズの SATISFACTIONだけどさ。あの歌の歌詞って、ちゃんと読んだことある? あの中に"I can't get no girl reaction "という歌詞があるんだよね。つまり「俺は女の子をイかすこともできない」ということだよ。これって、ロックにおける性というものをものすごくクリアに象徴しているよね。あ、脱線した。そろそろ終わりにしようか。
── 『あの世はどこにあるのか』(アメーバブックス新社)の森田健さんが、『リアルファンタジア』はミック・ジャガーのようなロッカーが解説した宇宙論だって言ってましたが、もうあちこちで何度も聞かれてるでしょうけど、山川さんにとってロックンロールて何ですか? それを聞いたら帰ります。
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山川 ロックが体現してきたのは、「俺は金もないし、社会的な地位もない。ただのロックンローラーなんだけど、女の子はイかすことができる」という価値だったんだと思うんだよね。ジョン・レノンも反戦の一環として「男らしさを証明するのは簡単だ。女とやればいいんだ」って言ったことがあってさ。"Make love, not war"ということだよね。でも、どう考えてもそういうノーテンキな時代は過ぎたよね。
── うーん。かもしれないですね。
山川 ROCKという4文字のアルファベットが表現しているのは、自分らしくあれってことじゃないかな。どこにいてもさ。ロックしようぜっていうのは、自分らしくあろうってことだよ。
── ああ、なるほどね。
山川 2012年を迎えるにあたっても、ロックしないとさ。
── スパイダーマンってロックっぽいですよね。
山川 彼には今でもよく逢うんだよね。
── 4人のガイドかあ。
山川 もっとたくさんいると思うけどね。
── ぼくはずっとヨーガの教室に通ってるんですけど、今度ヘミシンクもやってみます。しかし、天変地異だけじゃなくて、経済のほうも心配ですよね。世界恐慌になるって人もいるし。
山川 そう言えば昨夜おそくに年下のミュージシャン仲間が電話してきて、「2012年にはATMとかでもお金を下ろせない時代になるんでしょうか」って言うんだよね。つまり経済不況から恐慌になって、銀行が倒産して……ということらしんだけど。テレビも新聞も何も伝えないけど、ネットではすごいことになってる、と。
── ぼくもそういうことを考えないわけじゃないですが。
山川 だからぼくは「おまえ、そんなに金を持ってるわけ?」って聞いたら、そういうわけではない、と。「だったら心配するなよ」って言ってやったんだけど。ぼくもお金はさっぱりないし。
── また、また。
山川 いや、ほんと。稼いだ時期もあったけど、みんなバンドとクルマとお酒に消えたから。キースじゃないけど、ジーンズのポケットに穴があいてるのかもね。株もFXもやったことないし。ま、小金を持ってる人も、ジタバタしないことだよ。これからインナー・ウォーっていうか、魂の内戦みたいな時代に入るんだよ。地震や恐慌の前に、内面的な恐怖で押しつぶされる人が増えると思う。鬱の人は今でも多いし。だから、そういうときだからこそ、超意識とでも言う宇宙の根源的な場所にアクセスするしかないとぼくは思うんだけど。
── はい、よくわかりました。 今日はどうもありがとうございました。
山川 いや、こちらこそ。
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2008年10月 interview by claud@finalfantasy